アメリカ企業のインターンの仕組み
IBM ワトソン研究所でのインターンが半分終わり、後半に突入しました。まだ仕事について書いていませんでしたが、以前、「人工知能が仕掛けるチェス以来の大挑戦~コンピューターはクイズ番組で人間に勝利できるか?」という記事で書いたワトソンプロジェクトで働いています。研究所の名前がそのままプロジェクト名になった、注目度大なプロジェクトです。チェスの人間対コンピュータの対戦や自動車の無人走行のDARPAグランド・チャレンジのような、成功すれば歴史に残るシステムに関われるとは、これからこんな機会は滅多にないかもしれず、毎日楽しいです。
リサーチインターンの仕組みですが、どの会社も毎年1月かそれより早いぐらいに募集があるようです。そこから何回か面接を繰り返していくのがよくあるプロセスだと思うのですが、CMU のような人材輩出校だと、募集シーズンの前に、過去にインターンをしていた先輩、就職した先輩、修士卒で就職した友人、教授、授業でのゲストスピーカーなどいろいろなネットワーク経由で優先的な打診が個人的に来る機会が多いです。募集を一旦締め切っても、インターンのポジションを特別に作ってくれる場合もあります。アメリカではネットワーキング/コネが重要とかよくいいますが、要は質の高い仕事(宿題レベルでも)をして、誰かから一目置かれることでネットワークにつながります。コネがあれば弱点(GPAや英語など)があってもカバーできる・・・はず。大学院入試でも同じことが言えると思います。日本にいたとしても海外とのコネを作る方法はたくさんありますので、海外に行きたい人は頭と足を使いましょう。ちなみに日本でよくいうような、個人の能力と無関係なコネとは違います。
インターンは基本的には採用直結のお試し期間という意味合いがあり、夏の3ヶ月間をフルタイムで働くのが一般的です。学期中や冬休みにやる人、1年ぐらいやる人もいます。仕事内容は会社によって千差万別で、インターン生同士でチームを組んで会社指定のテーマをやるようなところから、社員に混じって即戦力系の仕事を自分で提案しながらできるところまでいろいろです。同じ会社でも両方のケースがあったりするので、配属先にもよります。F1(学生)ビザの人はキャンパス外で働いてはいけないのですが、CPT という制度を利用することにより企業でインターンができます。ただし、専攻内容に関連していることなど、条件がいくつかあります。給料はちゃんとした会社なら本採用された時と同じかそれに準じた額が貰えるはずです。参考に、2008年に MIT で博士号を取った人の業界別初年度年収が載った資料があったので、貼り付けます。

(元資料には、他にも学部卒の初任給などいろいろなデータが載っています。)
大学によってはインターンに関してはいろいろとルールがあり、LTI では在学中はインターンは1回までしかできないと明言されています。が、例外がたくさんあるのがアメリカで、アドバイザーによっては博士の間3回ぐらい行く人もいます。ですが、基本的に教授たちは夏の間は学生に大学で研究してほしい(同じ給料を払っても学期中は授業やTAがあり、学生にフルタイムで研究してもらうのは難しいため、夏にどっか行かれるぐらいならスタッフプログラマーを代わりに雇ったほうがコストパフォーマンスが良い)ので、1回行くとしたら卒業に近い年次のほうが採用につながりやすいのでおすすめ、と言われています。
日本の大学の人は、海外だろうが恐れず、どんどん応募しましょう。奈良先端大の小町さんの日記には、至る所に参考になることが書いてあるので、隅々まで熟読することをおすすめします。
リサーチインターンの仕組みですが、どの会社も毎年1月かそれより早いぐらいに募集があるようです。そこから何回か面接を繰り返していくのがよくあるプロセスだと思うのですが、CMU のような人材輩出校だと、募集シーズンの前に、過去にインターンをしていた先輩、就職した先輩、修士卒で就職した友人、教授、授業でのゲストスピーカーなどいろいろなネットワーク経由で優先的な打診が個人的に来る機会が多いです。募集を一旦締め切っても、インターンのポジションを特別に作ってくれる場合もあります。アメリカではネットワーキング/コネが重要とかよくいいますが、要は質の高い仕事(宿題レベルでも)をして、誰かから一目置かれることでネットワークにつながります。コネがあれば弱点(GPAや英語など)があってもカバーできる・・・はず。大学院入試でも同じことが言えると思います。日本にいたとしても海外とのコネを作る方法はたくさんありますので、海外に行きたい人は頭と足を使いましょう。ちなみに日本でよくいうような、個人の能力と無関係なコネとは違います。
インターンは基本的には採用直結のお試し期間という意味合いがあり、夏の3ヶ月間をフルタイムで働くのが一般的です。学期中や冬休みにやる人、1年ぐらいやる人もいます。仕事内容は会社によって千差万別で、インターン生同士でチームを組んで会社指定のテーマをやるようなところから、社員に混じって即戦力系の仕事を自分で提案しながらできるところまでいろいろです。同じ会社でも両方のケースがあったりするので、配属先にもよります。F1(学生)ビザの人はキャンパス外で働いてはいけないのですが、CPT という制度を利用することにより企業でインターンができます。ただし、専攻内容に関連していることなど、条件がいくつかあります。給料はちゃんとした会社なら本採用された時と同じかそれに準じた額が貰えるはずです。参考に、2008年に MIT で博士号を取った人の業界別初年度年収が載った資料があったので、貼り付けます。
(元資料には、他にも学部卒の初任給などいろいろなデータが載っています。)
大学によってはインターンに関してはいろいろとルールがあり、LTI では在学中はインターンは1回までしかできないと明言されています。が、例外がたくさんあるのがアメリカで、アドバイザーによっては博士の間3回ぐらい行く人もいます。ですが、基本的に教授たちは夏の間は学生に大学で研究してほしい(同じ給料を払っても学期中は授業やTAがあり、学生にフルタイムで研究してもらうのは難しいため、夏にどっか行かれるぐらいならスタッフプログラマーを代わりに雇ったほうがコストパフォーマンスが良い)ので、1回行くとしたら卒業に近い年次のほうが採用につながりやすいのでおすすめ、と言われています。
日本の大学の人は、海外だろうが恐れず、どんどん応募しましょう。奈良先端大の小町さんの日記には、至る所に参考になることが書いてあるので、隅々まで熟読することをおすすめします。
コメント
クイズっていうと文章題を解かないといけないわけですよね。我々の大先輩(笑)、上祐史浩さん(元オウム広報部長)の修論は文章題を計算機で解くアルゴリズムの研究だったような。
MITの新卒PhDの給与の表、興味深いですね。と同時に、自分の給料の低さに泣けてきます。。。確かに民間からもらったオファーはそのくらいのレンジでしたが。
インターン、僕も行ってみたかったです。以前、大手金融機関のインターンで面接まで進みましたが、SASというソフトが得意でないという理由で落とされてしまいました。
投稿者: Willy | 2009年07月24日 11:37
そうです、文章がインプットになります。上祐はそういえば早稲田の電気系なんでしたね・・・。以前どこかの研究室に卒論がまだ残っているという話を聞いたような気がします。
考えようによっては、企業の給料の高さは、限られたアカデミックポスト争奪の分母を減らしてくれる気がするので、大学での職を探す立場の人からしたら逆に感謝すべきなのかもしれません(笑)
投稿者: shima | 2009年07月25日 15:46
はじめまして。現在日本の大学の修士課程一年に在籍していて、大学院留学のため申請の準備をしている者です。以前からブログを拝見させて頂いており、今回はあまり知らなかったPh.D取得後の話とあって特に興味深く読ませていただきました。
ひとつお聞きしたいのですが表に就職先としてUniversities&Colleges,Primary&Secondary Schoolsというのがありますが、これはPh.D取得直後にポスドク以外の形で、つまりfacultyとしてアカデミアに就職先を見つけたということでしょうか?ただでさえテニュアトラックが厳しいのにそんなことってあるのでしょうか?
投稿者: akira | 2009年07月28日 22:06
はじめまして。博士を取ってすぐに Assistant Professorになる人は少なからずいます。大学によって、学部学科によってばらばらですが、ポスドクがファカルティに含まれるところもありますが、この表ではポスドクといわゆるファカルティは別ですね。Tenure Track のほかにResearch Track, Systems Track, Teaching Track と名称が分かれているところもあります。また、すべての Assistant Professor がTenure Track ではなく、Non-Tenure Track もあります。複雑ですよね・・。
投稿者: shima | 2009年07月30日 20:47
Assistant Professor と PostDoc の境界線はかなり曖昧な場合もありますね。Visiting AP が実質PDに近い場合もあります。
また、私の分野ではAPとPDは割とはっきり分かれていますが、必ずしも相対的に優秀な人が直接APになるというわけでもありません。PDを経験したほうが将来的により上位の大学のAPを狙えるということで敢えてPDに行く人も多い気がします。特にNIH等からの研究費が潤沢な分野ではPDをやった方が雑用に気を取られずに研究できるという利点もあります。
また、PDには研究主体のPDとスタッフとしてのPDがあり、前者の方が将来よい研究職に付けるチャンスは大きいですが給料は安いです。
投稿者: Willy | 2009年07月31日 14:04
Willyさん、なるほど、勉強になります。APが常にいいと思いきや、あえてPDっていう選択も、ありといえばありなのですね。アメリカで大学院に行く日本人は少ないながらいますが、さらにその後アメリカでアカデミックキャリアを積むケースはもっと少ないので、Willyさんのケースは参考になります。
投稿者: shima | 2009年08月01日 22:05
Willyさん、shimaさん
こちらも勉強になりました。ありがとうございます。
投稿者: akira | 2009年08月02日 14:15
初めまして、東京工業大学、情報工学科4年のseinanと言います。
僕は2010FALLの大学院留学準備をしています~現在はTOEFLとGREの試験を終え、学校選びに苦戦しています。
ちなみにshimaさんはいくつ大学に出願したのですか?どのような基準で大学を選択したのですか?
CMUは憧れの大学です^^
でも授業料が高い(汗)
よろしくお願いいたします。
投稿者: seinan | 2009年08月22日 21:28
seinan さん、
大学選びの際は、それぞれの学校のいいところと悪いところ、学費などをまとめた表を作って、行きたいところと滑り止めをいくつか絞り、全部で10校ほど出しました。
記事で紹介したMITの資料によると、MITの修士にいる人は平均して2.9校に出願して2.2校に合格、博士は14校に出願して2校だそうです。MITに受かるような人でも、10-20校は出さないとだめということですね。
CMUのあるピッツバーグは生活費がボストン/カリフォルニア/ニューヨークあたりに比べると格段に安いので、そういう情報も考慮するといいかもしれません。TA/RAが出ればCMUなら赤字にならずに生活できると思いますが、大都市だと厳しいかもしれません。
投稿者: shima | 2009年08月23日 22:23
表を作るんですね、わかりました~僕も10校ほど出してみます~僕の周辺に留学しようと思っている方がほとんどいないので、自分で頑張っています^^
今はMSに出願するか、PHDに出願するか迷っています、shimaさんはPHDに出願したのですか?
アメリカも日本のようにPHDになると就職しにくいんですか?ちなみに、PHDに出願して、途中MSを取って、大学をやめることは可能でしょうか?
僕はまだPS、CVを作成していません、推薦書も先生に依頼していません、やばい(汗)
よろしくお願いいたします~
投稿者: seinan | 2009年08月24日 10:32
私が出願したときも、すぐ周りに大学院留学した人はいなかったので、大変さがわかります。
最初は修士に出願しました。PHDホルダーの待遇はアメリカのほうが断然いいと思います。いきなりPHDに入れるのは本当に一握りなので、ご注意ください。PHDに出願して、途中MSを取って、大学をやめるというのは可能ですが、ハッピーシナリオではないことが多いです。
それと、大学の先生に相談するときは、なるべく海外の研究経験のある方に相談したほうがいいと思われます。
投稿者: shima | 2009年08月25日 21:14
わかりました~ありがとうございます!
僕も修士に出願することを決めました^^
投稿者: seinan | 2009年08月28日 19:40