食べ物を飲み込まずに味わうチューイング(噛み吐き)行為。
正式に摂食障害の症状とは見なされていませんが、ダイエット依存や痩せへの執着から生じる行為の1つです。
過食症である私も、2年近くチューイングがやめられず…ピーク時は毎日5回以上,5000円近くの出費を繰り返していました。
そんな私がチューイングの頻度を減らすために実践したことを以下から紹介します。
体験談から具体的な手法を紹介するので、少しでも参考になれば幸いです。
チューイングをやめるために実践したこと
前置きとして、チューイングの克服にはとても時間がかかります。
チューイングに限らず、摂食障害の症状はいずれも、ある日を境にぱったり辞められることはほぼありません。
ポイントは「やらない」よりも「チューイングしづらい仕組みを作る」こと。
がんばって我慢するのではなく、チューイングに良さを感じなくなってフェードアウトするイメージでやってみましょう。
具体的に、私自身がチューイングを減らすために実践したことを4つご紹介します。
- お金に換算して考える
- 無添加の美味しいお菓子を選ぶ
- 1回に買う量を決めておく
- ストックせず、毎回買出しに行く
一つずつ解説していきます。
実践①:お金に換算して考える
チューイングでいちばん苦しいのは、お金と食べ物を無駄にしている罪悪感ではないでしょうか。
そこでおすすめなのが「この1回のチューイングで何が買えるか」を考えてみること。
チューイングに使ったお金で、他に楽しいことができないか考えるんです。
「チューイングよりも楽しいことがある」と自分に語り掛けてみるイメージですね。
私はこの方法で「今日チューイングせずに寝られたら、明日カフェで大好きなミルクティーのLサイズを頼もう」とポジティブに変換できるようになりました。
実践②:無添加の美味しいお菓子を選ぶ
値段が安いお菓子には理由があります。
バターではなくマーガリン、砂糖ではなく人工甘味料、サクサク食感を出すためのショートニング…
コストの低い材料で大量生産された安価なお菓子には添加物が多くて、不自然なほど強い甘さがあります。
私は無添加のお菓子にハマったことがあって、質の良いお菓子に舌が慣れたころにチューイングをしたたら「菓子パンが美味しくない」と感じました。
添加物の中毒性に驚き、以降チューイングの頻度がグッと減るように。
質の高いお菓子は満足度が段違いです。
いちど添加物が少ないお菓子を選んで味わってみてください。
個人的には江崎グリコのshall we?クッキーがおすすめです。98円で売られているクッキーとは格が違います。
実践③:1回に買う数を決めておく
実際にチューイングをすることになったときも、買う数を決めておくと減少につながります。
たとえば「菓子パンは2個、アイスは1個、ファミリーパックは1袋まで」のように、ジャンル別に買う数を設定しておくんです。
これで余分な買い出しを防ぐことができ、買いすぎて家にストックするのも防げます。
「1回で使いきれる量」に留めておくのがポイントです。
実践④:ストックせず、毎回買い出しに行く
先ほどと同じく家にすぐ食べられるものを置かない手段の1つが、チューイングのたびに買出しに行くことです。
この方法はチューイングだけでなく、過食防止にも役に立ちます。
もちろん、衝動スイッチが入れば深夜だろうとコンビニに向かうのは経験済みです(笑)
ですが家に食べ物を置かないことで、「今から買い出しに行ってでもやりたい?」とワンクッション置くことができます。
特に冬は「寒すぎるからやめておこうかな…」と思いとどまることもあります。
そもそもチューイングは痩せるのか?
私の個人的な意見として「チューイングしてから痩せた」と実感した経験はありません。
- 結局何回か飲み込んでしまう
- 飲み込む量がしだいに増えていく
- かえって食欲が増す
などが主な理由。
最初は決して飲み込むまいと徹底しても、慣れてきたら「一口くらい…」と飲み込むようになります。
これは意志の弱さではなく、不可抗力なんです。
そのうち二口、三口、1袋、2袋…と増えていきます。
どんどん飲み込む量が増えるうちに「これなら普通に間食したほうがカロリー低いじゃん」と気づきました。
あとチューイングすると口の中が「食事モード」になってしまい、結局口直しに何か食べたりしがちに。
「太りたくない」一心ではじめたチューイングが、かえって食欲を招いていました。
チューイングを続けて起こった異変
最初は「カロリーを摂らず、好きなものを味わえて、良いこと尽くしじゃん」と思って軽率に始めたチューイング。
しかし気づいた時には中毒になって、辞められなくなってしまいました。
そして1日何度もチューイングする日々を送るうち、身体に異変が。
- 口が荒れる、口内炎ができる
- 輪郭が腫れ、顔がむくんで見える
1日に何十回と噛んで戻してを繰り返すことで、口の中が荒れ、血豆ができることもありました。
また、唾液腺を酷使して頬骨のあたりが常に痛くなり、輪郭が腫れて顔が大きく見えることも。
太らずに済むと始めたチューイングで、かえって不健康な見た目になってしまったように感じます。
まとめ:やめられなくても焦らないで
ここまで、過食症の私がチューイング依存から克服するための実践法を経験則からご紹介しました。
繰り返しになりますが、チューイングの克服には長い長い年月がかかります。
正直この記事を書いた私も、今でも調子が悪くなると、チューイングに手を出してしまうときがあるくらいです。
それでも、毎日5回以上のチューイングがやめられなかった日々を思うと、数カ月に1度にまで減らせるようになった自分が奇跡のように思えます。
「チューイングをやめられる気がしない」
「こんな努力、何の意味も無いかも」
「諦めてしまいたい…」
そう思いながらも、そのときの自分にできる最低限のことを1年以上続けた結果、少しずつチューイングの頻度が減っていきました。
苦しい日々に終わりが見えなくて辛いかもしれませんが、少しでも行動し続けていれば必ず成果は出ます。
焦らず、ゆっくりゆっくり、時間をかけていいんですよ。
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筆者ごまふのTwitter:@gomafufufu_0504
ラジオ番組:生きあたりまったりカフェ@摂食障害でもじたばた生きる
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