うつ状態になったり、精神的な理由で大学に通えなくなった結果、休学を選択する人は年々増えています。
筆者も摂食障害で半年間休学したのち復学しましたが、復学手続きに関する説明が大学にもネットにもほとんどありませんでした。
ということで今回は、精神的な理由で休学した場合の復学手続きの進め方や注意点を経験談から解説します。
経験者の日記を読むようなゆるい気分でご覧ください。
復学するときの手順。基本的には休学と同じ
休学期間が終了したら自動的に大学へ復学…というわけではありません。復学するには期限内に手続きを済ませる必要があります。
手続きの進め方は、基本的には休学のときにやったことを繰り返すだけです。
- 復学届を取りに行く
- 教員と面談しサインをもらう
- 保証人(両親)からサインをもらう
- 必要なら病院で診断書をもらう
- 復学届と診断書を窓口へ提出する
この5つのステップを1カ月くらいかけて進めます。順番にチェックしていきましょう。
なお、休学時の手続き方法の詳細はこちらで解説しています。
1:復学届を取りに行く
まず所属する学部の教務窓口へ行き、復学届の用紙をもらいに行きます。
復学したい時期の1カ月以上前に行っておくのがおすすめです。
(4月から復学したいなら2月後半、10月から復学したいなら8月後半ごろ)
- 復学届以外に必要な書類が無いかどうか
- 復学手続きの締め切り日
ここらへんも窓口の人に確認しておきましょう。
後ほど詳しく説明しますが、復学手続きの期限を過ぎると最悪の場合退学扱いになります。
手続きのやり方は窓口の人に必ず聞いておいてくださいね。
2:担当教員と面談しサインをもらう
「担当教員」とは、所属するコースや研究室の先生です。本人の署名と印鑑を復学届に直接書いてもらう必要があります。
また、話を聞いてくれそうな先生なら、サインをもらうついでに以下のような事項も共有しておくと良いでしょう。
- どれくらい回復したのか
- どれくらいの頻度で授業に行けそうか
- また休む可能性はあるか
- 先生に伝えておきたいこと、協力してほしいこと
完全に理解してもらえなくても、伝えておくだけで安心材料になります。
3:保証人(両親)からサインをもらう
保証人は親や扶養者のこと。家族と顔を合わせ辛い人もいるかもしれませんが、復学するときにも親のハンコはどうしても必要です。
一人暮らしで実家に帰るのがしんどい人は休学届を郵送で送り、サインして送り返してもらうという手段がおすすめ。
ちょっと時間はかかりますが、帰省なし・顔合わせ無しで完了します。
4:必要なら病院で診断書をもらう
疾病により休学した場合、復学時にも医師の診断書が必要になる場合があります。
ただ、これは非常にレアケースのようです。
私のときは通っている精神科の先生に「復学するので診断書を頂きたく…」とお願いしたところ「復学で診断書が要るなんて初耳です…なんて書けば良いですか?」と言われました。
こっちが聞きたいくらいです(笑)
困惑しつつ、先生とあれこれ相談しながら診断書を書いてもらいました。
診断書は即日、もしくは数日後に発行してくれます。
5:復学届と診断書を窓口へ提出する
- 本人、保証人、担当教員の署名と印鑑が入った休学届
- 診断書
これらを揃えて、学部の学務窓口に提出すれば手続き完了です。
ただ注意点をお伝えしておくと、これらは地方の国公立大学で経験した一例にすぎません。
私立、市立、県立大学や専門学校では必要な手順が違う可能性も充分にありますので、その点はご了承ください。
【例文あり】「復学理由」の書き方って?
復学届を書くときに困ったのが「復学理由」の記入です。
私も「『療養が終わったので』みたいなこと書くと、完治したと思われそう…」と戸惑いました。
結論としては、基本的に休学届で書いたことをそのまま書けば良いでしょう。
簡単に言えば「学業を休んでまで療養しなければならない段階は終わりました」と伝わる内容であればOKです。
例文をご紹介すると、以下のようなカンジ。
療養により学業の継続が困難となったため、20○○年○月~20○○年○月の間休学しておりましたが、療養と学業を両立できる状態まで回復したため、復学を希望いたします。
注意点:復学の期限を過ぎると退学も
復学手続きは休学とほとんど同じですが、注意点もあります。
それは手続きに期限日が設けられていること。
手続きの期限を過ぎると、診断書やサインを揃えても届を受け付けてもらえません。
もし復学期限を過ぎるとやむを得ずさらに半年休むことになったり、修業期限を過ぎて除籍になることもあるんです。
私が4月からの復学を申請した際は、3月15日が期限でした。
期限設定は学校によって異なるので、担当の窓口へ必ず確認しておきましょう。
また休学期限・修業期限のしくみについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
復学は怖い?周囲の反応は
復学にあたって、「怖い」と思う不安要素は山ほどありますよね。
- 人と会うのが久しぶりで緊張する
- 学部の人やゼミ仲間に事情を聞かれたり、何か言われそう
- 勉強や研究の遅れを取り返さなきゃいけない
- 悪化しないか、卒業できるか不安
もう挙げだしたらキリが無いです…(笑)
私も復学初日はめちゃくちゃ緊張して、「傷つくことを言われたりしそう…」と不安でした。
研究室の人はビックリするくらい普通だった
しかし、私の不安はまったくの杞憂に終わることに。
実際に復学してみたら周囲との距離感も接し方も、休学前とほとんど変わりませんでした。
最初こそ「久しぶりー」とか「就活どうするの?」とか聞かれましたが、1カ月…いや、2週間も経てばみんなの関心は完全に無くなっていました。
そして気づいたのは「みんなそんなに暇じゃない」ということ。
私は4年生の前期に復学したので、同級生はみんな就職や卒論研究に追われていたんです。
(もともとそんなに仲良しでもなかったし)
大学生は忙しく、楽しく、自由な生き物ですから、たった1人の休学事情に興味を抱くほどヒマじゃなかったのでしょう。
幸か不幸かほとんど関心をもたれず、ホッと胸をなで下ろしたのを覚えています。
新しい人間関係は無理して作らない
これから復学する人へアドバイスするとしたら、「新しいことをしようとしなくていい」ということ。
「復学を機に、研究室の人とたくさん話せば仲良くなれるかも」
「新しい後輩と交流したりするのかな」
なんて考えていましたが、どれもうまくいかず、むしろ気疲れするだけでした。
復学後はとりあえず、休学前の生活をゆっくり取り戻していくところから始めてみましょう。
まとめ:急がず冷静に
以上、復学手続きの方法や注意点についてご紹介しました。
- 復学手順は
①復学届を取りに行く
②教員と面談しサインをもらう
③保証人(両親)からサインをもらう
④必要なら病院で診断書をもらう
⑤復学届と診断書を窓口へ提出する
- 復学理由は、休学理由に合わせて書くと◎
- 復学時にも医師の診断書が必要な場合もある
- 手続きには期限があるので要注意!
復学してもしなくても、がんばっている自分を褒めてあげてくださいね。
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