メンタルが不安定で課題や勉強に集中できない。
大学へ行くどころか、明日を生きる気力も無い。
そこまで追い詰められているのなら、個人的には休学をおすすめします。
でも休学をした時点で4年間での卒業はできなくなるし、家族とも相談しなきゃいけないし、簡単に決められることではありませんよね。
そこで今回は、国公立大学・私立大学・専門学校を休学したことがある経験者10人に「休学を決意したきっかけ・理由」をテーマにアンケートを行いました。
ご自分の状況と照らし合わせながら体験談をご覧いただくことで、少しでもお役に立てれば幸いです。
Q.「休学を決意した理由は?」多かった回答
クラウドワークスで「精神的な理由で大学を休学したことがある人」を募集し、アンケートとインタビューに答えていただきました。
なお、この記事では「精神的な理由で休学をした人」に限定しておりますので、留学やインターンシップなど、キャリアアップにつなげるための休学は含まれておりません。ご了承ください。
計10人にご回答いただいた結果、ざっくりまとめると以下のような結果に。
Q.休学を決意した理由は?
- うつ病や不安障害などの治療に専念するため
- 就職活動がうまくいかず、精神的に追い込まれた
- 恋人を失いショックを受けた
- 人間関係のトラブルがあった
- 友達作りに失敗した
個人的には「たった10人でもこれだけ事情が異なるんだな」と感じました。
以下、実際の体験談を紹介します。
1.精神的な病気の治療に専念
1年後期~
高校3年生の冬から精神的に体調が不安定になりはじめたのですが、その頃はまだなんとか大学には入れました。
しかし大学1年生になると、急に勉強が頭に入らなくなり授業にも集中できなくなりました。
そして、教科書やボールペンを持つのも怖くなったり、通学途中には鞄からものが落ちてないか気になったりという症状も出始めました。
症状がひどくなり始めたので病院に行くと「強迫性障害」と診断されたので、治療に専念し、症状を良くするために休学を決意しました。
(休学期間:1年~1年半)
1年後期~
寒冷地の地方の田舎から東京の大学に入学したんですが、まず気候が合わないなと思いました。
東京は4月なのにずいぶんと暑いなと感じていました。
慣れない一人暮らしと合わない気候で、友人もなかなか出来ないし、体調もすぐれなくて食欲もなくなり、うつ状態になって大学を休みがちになりました。
明日は絶対に行かなきゃと焦る状態がすごく嫌でした。
そこで家族に、今は学校に行ける状態ではないので休学したいと打ち明け、後期から休学しました。
(休学期間:半年~1年)
3年前期~
もともと精神的な病気を患っており、頑張って、無理をして大学に入りました。
入学してからは目新しい生活が続いたので、しばらくはハイの状態(自分がしんどいのかしんどくないのかわかっていない、ハイテンション状態)で通っていました。
でも徐々に体調が悪くなってきて、とくに酷かったのはパニック障害です。
教室に入ろうとするのですが、どうも入れない。頑張って椅子に座って授業を受けていても、途中でパニックになり教室を飛び出す。そんな日々が続き、ついに電車に乗れなくなりました。
さすがに『もうダメだ』と感じ、一度お休みすることにしました。
でも、鬱病やパニック障害は(私の場合は)休んだからといって治るわけではありません。
一度休んだら二度と大学に戻って来られない気がして…
でもそんなことを言っても、教室に入ることもできない状態だったので『休むしかなかった』という感じで、一度家に引きこもってみることにしました。
(休学期間:半年~1年)
「不安でも休むしかなかった」という気持ちは、私にも覚えがあってものすごく共感します…
体調を崩すところまでいってしまうと、気持ちの問題では済まされなくなってくるのですね。
2.就職活動がうまくいかず、辛くなった
4年前期~
希望の学部に入学し、仲の良い友人もいて、楽しいキャンパスライフを過ごしていたのですが、就職氷河期時代で就職活動がうまくいかず…
周りの友人がどんどん内定をもらっていくことに耐えられず、精神的に追い詰められてしまいました。
学校で自由気ままに過ごす友人と会うのが辛くなり、休学することを家族と相談して決めました。
(休学期間:半年)
3年前期~
就活を目の前にして、周りはどんどんインターンシップなどに申し込んでいく中、やりたいことが全く見つからず、焦りとともに自分の存在価値がわからなくなり、うつ病病態になってしまいました。
それから外に出ることが怖くなり、大学に行くこともできなくなり、休学せざるを得なくなりました。
一人暮らしだったので、実家に戻る決断をしました。
(休学期間:半年~1年)
ただでさえ大変な就活を、周囲や友達と横並びでやらなければならないとなると、どうしても比較して落ち込んでしまいますよね。
就活が理由で休学をする際には、家族ともしっかり相談をしたほうが良さそうです。
3.恋人を失い、ショックを受けた
2年前期~
災害で恋人が亡くなったことがきっかけになって、やる気を失ってしまいました。
最初は大学を辞めるつもりでいましたが、親から休学して様子をみたほうがいいとアドバイスを貰って休学することになりました。
あそこまで精神的にダメージを受けたことはありませんでしたし、当時は学校に通うことができる精神状態ではなかったです。
(休学期間:半年)
思わず親御さんが声をかけるほど、この方がつらい思いをしたことが分かりますね。
恋人さんだけでなく、家族、かけがえのない友人、お世話になった恩師…唯一無二の存在を失ったショックは想像しただけでも辛いものです。
そんな状態で、大学という大勢でにぎわっている環境に身を置くのは、体力がもたないでしょう。
4.人間関係のトラブルがあった
1年後期~
2人の友達と、それなりに大学生活を楽しんでいたと思います。私は当時バイトで忙しく、学業との両立に必死で、友達の誘いも断るばかりでした。
その影響で友達2人は私を目の敵にし、悪口を周囲に言いふらして、私は孤立してしまいました。
周囲の目を気にしないで大学の勉強を楽しもうと思っていましたが、電車へ乗ろうと思っても身体が思うように動きませんでした。
そんなことで休学するのは悔しいと思っていましたが、鬱っぽい症状もあったので休学することになりました。
(休学期間:半年~1年)
3年前期~
人間関係のトラブルがあり、学校へ通えなくなったため休学しました。
私が通っていた学部では国家試験を受けるということもあり、勉強が忙しいため、学部内のサークルに所属する人が多く、学部間の人間関係が強固で、あまり他学部と交流する機会がありません。
そんな環境で学部内のサークルでトラブルになってしまい、周りに味方がいなくなってしまったため、休学しました。
(休学期間:半年)
4年後期~
医療関係の専門学校に通っていました。
4年生の時に病院実習に行った時に、病院の実習担当の人からパワハラに該当するような扱いを受けました。
挨拶をしても冷たく返される、提出した課題を見てもいないのに出来ていないと全く目を通さず返される、帰って寝られない量の課題が出されるなど…
実習には何とか毎日通いましたが、実習には合格判定がもらえず、その年では卒業できないことが決まり、学校に通う事も嫌になって後期は休学をしました。
(休学期間:半年)
サークルや学部内の人間関係によって、大学生活の充実度は大きく左右されます。
毎日のように通う場所に自分の味方がいない、攻撃してくる人がいるという状況は、なかなか耐え難いものですよね。
休学することでストレスの原因と距離をとるというのはとても有効な対応策だと思います。
5.友達作りに失敗した
2年後期~
入学当初は友人を数名作り、楽しい大学ライフを始めるつもりでした。
しかし、作った友人は中々講義の時間になっても来ず、サークルに入っては毎日宴会やお酒ばかりの日々で、友達作りに失敗したと感じました。
また新しい気持ちで友達を作ろうと思いましたが、そう簡単に上手く出来ず、学校へ行くのが面倒になり休学を決意しました。
(休学期間:1年~1年半)
先ほどもご紹介した通り、やはり1年生のときに作る友達というのは一つ大きなポイントのようです。
休学をすることで、一度リセットするという効果もありますね。
まとめ
以上、大学休学経験者へのインタビュー内容を紹介しました。
一口に「精神的な理由で休学」と言っても、その実情や過程は人によってさまざまです。
経験者の意見を参考にしつつ、ご自分の体を何よりも大切にしながら、最良の選択ができると良いですね。
このブログでは自身の休学経験を活かし、様々な体験談やお役立ち情報を発信しておりますので、よろしければ他の記事も合わせてご覧ください。
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