大学生活が続くと、忙しい日々の中で精神的に参ってしまったり、寂しさからうつっぽくなることもあります。
「もう限界、大学辞めたい…」となったとき、退学の一歩手前にあるのが「休学」という手段。
休学は卒業時期が延びてしまう代わりに「大学生」という肩書きから一旦離れることができ、心の負担がかなり軽くなります。
今回は躁うつ状態に陥り休学した私が、休学を決意した理由や実際に経験して感じたメリット&デメリットを解説します
経験に基づいて具体的にお話しますので、何かの参考になれば嬉しいです。
経験して感じた休学のデメリット
これを読んでくださっている人は、休学を少しでも検討しているのではと思います。
体と心のためとは言え学費や将来のこともありますから、簡単には踏み切れませんよね。
私自身、療養のために選んだ休学ですが、過ごしていく中で「これはしんどいな…」と思うこともありました。
暇すぎて余計な思考が増える
休学すると、決まった時間に授業が始まったり、レポートの資料を探したりすることが無くなります。
今まで授業や学校での人間関係、サークル活動などで埋まっていた思考のキャパシティが空くわけです。
時間やゆとりがたくさんあって暇になると、考え事をしますよね。
考える時間が増えるほど、妄想や感情が絡んできて、余計なことまで際限なく考えてしまうものです。
休学をすると予定やタスク、すなわち考え事を強制的にストップさせてくれるきっかけが急激に減ります。
「自分に向き合う時間が増える」というのは休学のメリットですが、良くも悪くも暇すぎてネガティブ思考が止まらなくなるリスクがあります。
楽だけど、楽しくはない
私が休学を決意したのは「自分へのストレスを少しでも減らしたい」というのが理由でした。
結果、タスクだらけの目まぐるしい日々から解放され、本当に楽な生活を送ることができました。
でも同時に、すごく寂しかったです。
というのも、サークル活動では20人以上の人たちと関わっていたし、毎日誰かとLINEを交わしていました。
しかし休学すると、誰とも言葉を交わさず連絡も来ない日が何日も続き…
「人間関係に疲れた」と休学を選んだ反面、たくさんの人と関わっていた日々を思い出し、現在との差に悲しくなることが何度もありました。
一人で過ごすのがなんともない人や、休学しても会える友達がいる人は心配無用です。
体力や気力が減る
休学を経て心にやさしい暮らし方を見つけた反面ストレス耐性が弱くなった実感があります。
誰とも会わない、しんどいことはしない日々を半年。
すると復学したとき、誰かと短時間会うだけでめちゃくちゃ緊張するようになってしまいました。
もちろんこれは「慣れ」ですから、時間が経てば改善されていくでしょう。
しかしたっぷりと時間をかけて休んだぶん、リハビリが必要になると覚えておいたほうが良いかもしれません。
経験して感じた休学のメリット
自分なりのライフスタイルを模索できる
個人的に、休学のいちばんのメリットは「ライフスタイルの見直しができる」ことだと考えています。
ライフスタイルの見直しとは、生活習慣を自分に合ったものに改善していくということ。
起床時間、着る服、食事の時間や内容、買い物に行く時間、就寝時間…
じっくり時間をかけて見直してみると、改善する項目はたくさんあります。
1カ月、2カ月、半年…と模索し続けるうちに、だんだん「なるべく自分にストレスがかからない生活習慣」が見つかってくるのです。
これは周囲からのアクションが多すぎる大学生活の中では、見つけられなかったライフスタイルだと考えています。
平日昼間に出歩ける
メンタルが不調になると人ごみの中を歩くのも億劫になりますよね。
せっかく「気分転換でもしようかな」と思っても、夕方や土日はどこも人が多くて諦めがちです。
ですが、休学すれば曜日も時間も関係なくなります。
平日の午前や昼間なら、比較的人の少ない街中を歩くことができます。
私は平日のお昼に人の少ないカフェでくつろぐことがかなりのリフレッシュになりました。
快適な時間を狙って出掛けられるのも休学の醍醐味ですよ。
体調や心の変化に敏感になれる
休学して穏やかな毎日を過ごしていると、しだいに自分の小さな変化に気付けるようになります。
「今日は頭がすっきりしているな」
「いつもよりお腹が空かないな」
「なんだか無性にイライラしてしまうな」
などなど、体調や心の調子に意識を向けられるようになるのです。
大学生は夜ふかしや不規則な食事が多いうえ、忙しさゆえに体調管理を疎かにしがち。
体調が悪いとメンタルは安定しないし、メンタルが不調だと体調も安定しなくなるのです。
自分の変化に敏感になると、その日のタスクを制御したり、体調を優先した行動をとることができますよ。
精神疾患、うつ状態で休学を決意した理由
摂食障害でメンタルを崩した私が実際に休学を決意した理由や経緯をご紹介します。
あくまで体験談ですが、共通するものがあれば少なからず参考になると思いますので
気軽に見ていってください
人間関係(サークル)から離れたい
最初にお伝えしておくと休学をしてもサークル活動に参加することはできます。
休学はあくまで授業が受けられない状態というだけで、在学はしていますから
サークル活動を続けるかどうかは個人の自由です。
それでも私は、休学をしてサークルに行くのも辞めることにしました。
なぜなら、サークルに居ると頑張りすぎてしまうから。
性格上、多くの人と関わるサークルでは「人の役に立ちたい」「嫌われたくない」という気持ちが働き、自分のキャパシティを無視してタスクを引き受ける癖がありました。
自分から悩みを打ち明けることもできず、結果、サークルに居るとメンタルが弱っている自分を抑えて頑張らなくてはいけなくなってしまいました。
「このままでは自分がどんどん擦り減ってしまう」と危機を感じ、休学してサークルから距離を置くことにしたのです。
大学の課題や研究が苦しい
どれだけ簡単な課題や試験でも、「課されている」だけでしんどいものです。
大学の試験勉強は難易度がピンキリですし
単位の都合で、興味のない授業のレポートを何千字も書かなきゃ…なんてこともありますよね。
ただでさえメンタルがキツい時にやりたくもない分野のレポートを書く作業は毒そのものです。
研究室やゼミに所属している場合、自分でテーマを決めて研究を進め発表することもあるでしょう。
私はメンタルの不調がピークの頃、頑張って進めたゼミの研究を先生からこてんぱんにダメ出しされ「もう無理だ!逃げたい!」と泣きながら休学の手続き方法を調べました…(笑)
心の健康を守るためには、まずストレスの要因から離れる必要があるんです。
休む罪悪感から解放されたい
メンタル不調を招きやすい人の特徴として「休むことが苦手」という点が挙げられます。
- 休んだら嫌われる、評価が下がる
- 行けば元気になるかもしれない
- 体調が悪い訳じゃないのに休むなんて信じられない
これを読んでいるあなたも、こんな考え方に心当たりはありませんか?
私自身も休むことに罪悪感を覚えるタイプで、やるべきタスクがあるのに休みたいと思っている自分をひどく責めていました。
ですが、これは「やるべきタスクが無ければ休んでもいい」と言い換えられます。
休学すれば、やるべきレポートも、貢献したいサークル活動も、保つべき人間関係からも距離を置ける。
“To Do リスト”を一旦全消去すれば、罪悪感が消えて心の負担を最小限にしてから休むことができると考えたのです。
休学はおすすめしない?経験者の考え
結論から言うと、私は休学をして本当に良かったと思っています。
大正解でした。本当に良かった。
なぜなら、メンタルが不調のまま大学生活を続け、就活までしていたら、確実に取り返しのつかないところまで悪化していただろうと思うからです。
メンタルは一度壊れたら、完全に元に戻すことはできません。
私はあと一歩のところで踏みとどまることができましたが、それでも何とか前を向けるようになるまで10カ月以上かかりました。
あと少し無理をしていたら確実に、一生立ち直れない状態になっていたでしょう。
自分を甘やかすのが苦手な私が休学を選べたのは、それだけ体と心がSOSを出していたのだと思います。
まとめ
以上、休学を決意した理由やメリットについて解説しました!
私は休学をおすすめする立場ですが
残念ながら、休学をすれば必ずしもメンタルが改善されるという保証はありません。
ですが、この記事を最後まで読んでくださったということは、「現状を変えたい」という意志が少なからずあるのは確かです。
大きな選択と向き合うのには、とてもエネルギーを使います。
「休学」という選択と向き合っている時点で、とても勇気あることをしているのだと、ぜひ自信を持って頂きたいです。
最終的に休学をしてもしなくても、選んだ自分を褒めてあげてくださいね。
また、休学の具体的な手続き方法についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
休学を決意した人は参考にしてくださいね。
もし休学中の過ごし方について具体的な経験談を聞きたいことがあれば
私のSNSからDMで気軽にお声がけください
筆者ごまふのツイッター:@gomafufufu_0504
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