摂食障害になって5年目。
拒食による低体重、回復期過食、下剤乱用、チューイング…
さまざまな苦しみを経て、ようやく少しずつ回復の兆しが見えてきましたが、「克服した」「治った」とはまだまだ言えない状態です。
今回は過食症と向き合うなかで、不調にならないために意識していること、過食を防ぐために心掛けているルーティンについてご紹介します。
あくまで体験談ですが、少しでも参考になれば幸いです。
ダイエット依存&過食を辞めるのためのルーティン5つ
摂食障害になって3年目となる私が、現在意識しているマイルールは以下の5つです。
- カロリー、栄養成分表示は見ない
- お腹が空いたら食べる
- 食材は一日分だけ買う
- ダイエット関連の話題を視界に入れない
- ファッションやメイクを楽しむ
いずれも摂食障害の根幹である「痩せへの執着」を手放すため、大切にしていることです。
それぞれ詳しく解説します。
カロリー、栄養成分表示は見ない
低体重になるまでダイエットしていたころは、アプリを使って徹底的にカロリー管理をしていました。
でも過食が続くうちに、「食べすぎた」「カロリーを抑えなきゃ」という不安や焦りが、過食スイッチの一因になっていることに気づきました。
摂食障害になって3年目となる現在ではカロリーを気にしない、そもそも見ないということを徹底しています。
- ペットボトルを買ったらラベルをすぐに剥がして捨てる
- ストック系の食材は保存容器に移す
➡カロリーが見えないようにする
- 外食チェーンのカロリー表は検索しない
➡誰かと食べるときは食事を楽しむ
エネルギー、糖質、脂質などのカロリーが細かく分かる成分表示が記載されているパッケージは、すぐに剥がし、視界に入れないようにします。
もちろん、「カロリー計算を徹底して食欲が安定した」という人もいるようですので、強く推奨するわけではありません。
個人差はありますが、私自身はカロリーのことを考えない方が心がずっとラクだったので、参考になれば幸いです。
お腹が空いたら食べる
我慢をしすぎると、のちのち爆発して過食スイッチが入ってしまいます。
「こんなに過食しちゃうなら、最初から普通に食事したほうが良かったじゃん」なんて経験は数えきれません。
そんな反省を活かし、今では「お腹が空いたら食べる」「過度な空腹状態にならない」ことを心掛けています。
ポイントはなるべくおやつではなく、食事をすること。
おにぎり、卵焼き、ゆで卵、カロリーメイトなど、手軽に買えてお腹にたまりやすいもの、効率よくカロリーを摂取できるものを選んでいます。
栄養面でも精神面でも、健康的な気分を保てますよ。
食材は一日分だけ買う
過食の頻度はうんと減りましたが、今でも食べ物はあればあるだけ食べるクセが残っています。
自分が情けない…という気持ちも正直ありますが、後遺症だと割り切り、食材は食べるぶんだけ買うのがマイルールです。
ほぼ毎日買い物に行くことになるし、経済的にも効率は悪いですが、過食しないよりマシだと割り切っています。
1回の買い物で「あれも欲しい」「これも気になる」と目移りするときでも、「どうせ明日も買い物するから」というストッパーが働くのでおすすめです。
ダイエット関連の話題を視界に入れない
痩せへの執着が再燃しないよう、世間の「痩せ信仰」的な情報はできる限りシャットアウトしています。
- テレビでダイエット企画や、女優さんの食生活の話が始まったらチャンネル即替え。
- 好きな芸人さんがラジオでダイエットの話題をし始めたら、その部分はスキップ。
自分の心を守るために、情報の取捨選択を心掛けています。
おかげで発症3年目の今では「細い体型=幸せ、ではない。」と思えるようになりました。
SNSではミュート機能を活用
情報量が多いSNSは対策しきれない部分もありますが…
Twitterの場合、「太った」「痩せた」「痩せる」「ダイエット」「食事制限」などのキーワードはミュートしています。
他にもタイムラインに心がざわつくツイートが流れてきたら、右上の『×』を押して『このトピックは今後表示しない』を選択。
これを2,3ヶ月続けるうちに、気づけばTwitterでダイエットやルッキズム関連のツイートを目にする機会は減ってきました。
気休めの予防策ではありますが、やる価値はあると思っています。
ファッションやメイクを楽しむ
「外見を磨くこと=痩せること」ではない。
摂食障害になってから、そう思えるようになるまで、とても長い時間がかかりました。
気分が上がる服を探す。好きな色を見つける。自分に似合うメイクを模索する。
姿勢を正す。服のシワをのばす。髪型を変えてみる。ネイルを塗ってみる。
そうやって自分自身が「楽しみながら見た目をととのえること」を続けてみるうちに、ダイエットは手段のひとつに過ぎないと気づきました。
今過食や拒食に苦しんでいる人にとって、なかなか難しいことかもしれません。
ですが、少しでも心に余裕があるときに、一度「もっと楽しく自分を磨く方法は無いかな?」と考えてみてください。
まとめ
以上、過食症を治すために意識するポイントについて、私の一例をご紹介しました。
- カロリー、栄養成分表示は見ない
➡ラベルを剥がす、検索しない。とにかく視界に入れない。
- お腹が空いたら食べる
➡我慢の反動による過食を防ぐ
- 食材は一日分だけ買う
➡あると食べてしまうので、食べるぶんしか置かない
- ダイエット関連の話題を視界に入れない
➡情報はミュート機能などを使って遮断。
- ファッションやメイクを楽しむ
➡痩せる以外にも自分を磨く方法を模索してみる
過食を繰り返していると、「もう一生治らないんじゃないか」「このつらさがずっと続くんじゃないか」と不安になると思います。
特に回復期は過食がとにかく続き、「本当に回復するの?ずっと続いてどんどん太るんじゃないの?」という恐怖もありますよね。
私はお医者さんでも有識者でも無いので、いち経験者としてエールを送ることしかできませんが
「克服できてもできなくても、生きようとする限り必ず報われる」ということだけはお伝えしたいです。
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