【症状の変化は?】過食症で通院開始~現在まで
ここからは、私が1年4か月カウンセリングに通い続けた過程を時系列順にご紹介します。
ピーク時には、ほぼ毎日4000円以上過食とチューイングに費やしていた私。
現在では週に何度か食べ過ぎが起こる程度まで回復しました。
「こういう一例があるんだ」という具体的なイメージとして参考にしていただければ幸いです。
2020年7月~21年2月:無茶なダイエット
もともとぽっちゃり体型で、自分の外見に自信が無かった私。
服屋さんに入るのも、写真に映るのも苦手でした。
彼氏ができたことをきっかけにダイエットを決意し、糖質制限を開始。
1日800kcal以下に抑えるようにし、1000kcalを超えると落ち込む…無茶をストイックと勘違いして食事制限を続けました。
結果8か月で10kg、大学入学時と比べると15kgのダイエットに成功しました。
痩せた後も辞めどきが分からず、低体重を維持し続けていたのです。
2021年4月:過食が増え心療内科クリニックへ
この頃には、頭の中が食べ物のことでいっぱいになっていました。
「あれ食べたい」
「今日の晩ごはんは何を食べよう」
「あれとあれはどっちの方がカロリー低いかな」
そんな考えが脳を支配し、ソワソワして落ち着かず、集中力が落ちていく日々。
そして、我慢していたお菓子を暴食することが増えていきました。
ファミリーパックのお菓子を、1袋、2袋、5袋…気づけば全部食べきっていて。
天かすをそのまま食べたり、バターに噛り付いたり…
そんな自分が怖くなり「これはおかしい」と摂食障害を疑い心療内科クリニックへ足を運びました。
このときの体重はBMI16.0で、自分にとって痩せのピークに達していました。
クリニックの先生に初診を受け、クリニックに勤務している摂食障害専門のカウンセラーの先生を紹介してもらうことに。
2021年5月:チューイングに手を出し悪化
カウンセリングの先生は40~50代くらいの女性で、とても話しやすい方でした。
摂食障害に陥るまでの経緯や、痩せへの執着を人に話すのは初めてで、良いアウトプットの時間でした。
しかし同時期「食べたい」欲求と「太りたくない」執着がひっ迫し合って、初めてチューイング(嚙み吐き行為)をしてしまったのです。
最初は「今日だけ…」と思っていたつもりが、次の日も、翌週もやめられず、気づけばほぼ毎日チューイングをしないと気が済まない状態になってしまいました。
それでも、カウンセリングでは、チューイングに手を出したことを怒られたり責められたりすることは一切ありませんでした。
半ば泣きながら報告しましたが、先生は「大変だったね」と頷いて
「チューイングを辞めたいと思う?」
「チューイングをすることは、そんなに悪いことかな?」
と、質問することで私の考えを引き出してくれました。
今思えば、「チューイングをしてしまった」という焦りと罪悪感で冷静さを失っていたのでしょう。
先生の質問に答えることで「なぜ自分がチューイングをしたのか」「なぜそれに落ち込んでいるのか」を落ち着いて考えられました。
2021年10月:大学休学,相談内容の変化
2週間に1回の頻度で病院に通い続けるも、チューイングの頻度は増すばかりで終わりが見えない日々。
酷いときには早朝から深夜までスーパーと自宅を行き来し、チューイングだけで1万円以上使う日もありました。
バイト、授業、サークル、過食、チューイング、通院、自動車学校…そんな毎日に疲弊し、心身ともに限界を感じて「大学を休学しよう」と決意。
カウンセリングの先生にも相談し、食事だけでなく毎日の過ごし方から見直すことになりました。
(休学を決意した理由や過ごし方については別の記事で詳しく紹介しています)
それまでは過食やチューイングの原因を探ることがほとんどでしたが、休学してからは相談内容も変化。
- 暇になるとスーパーやコンビニで食べ物を買ってしまう
- 自分がやりたいこと、好きなことが分からない
- 「過食症にならなければ今ごろ楽しかったのに…」と考えてしまう
- 叶わない「もしも」を想像してしまう
などなど、日々の生活の中での思考や、人生相談のようなものもありました。
カウンセリングは「自分の考え方のクセ」を見直すことが目的なので、摂食障害と直接関係が無い話でも先生は前のめりで聞いてくれます。
今思えば、休学して人間関係が無くなってしまった期間中でもカウンセリングの先生という「自分の話を聞いてくれる存在」があったことはかなり大きなポイントでした。
2022年1月:薬を出してもらう
カウンセリングに通い続けるものの、過食やチューイングがなかなかやめられない期間がやはり続きました。
夜スッキリ眠れないことや、先の不安に心が落ちつかないことが増え、クリニックの先生に相談したところ、はじめて薬を処方してもらうことに。
実際に処方され、現在も飲み続けている薬が以下の2つです。
- フルボキサミンマレイン酸塩錠25mg:1日2回、うつ気分を和らげる
- デエビゴ錠5mg:頓服薬、睡眠導入効果
服薬で過食が減った!とは言えませんが「薬を飲んでいる」という安心感が不安を和らげてくれることはありました。
睡眠の薬も、依存性の低いやさしいものを選んでいただいたので、不調なときだけ飲むことで睡眠の質をサポートしてくれます。
摂食障害というカテゴリーだけに捉われず「自分は今メンタルが不調なのだ」と認識することで、食事以外のアプローチを試してみることができます。
~現在:月2回の通院を続ける
そして現在、2種類の薬の服用と、月2回のカウンセリングを続けています。
最後のチューイングからは5カ月以上経過し、過食は週に数回程度に収まるようになってきました。
明確なきっかけがあった訳ではなく、本当に少しずつ、少しずつ回数を減らす努力をしました。
毎日薬を飲んで気持ちを安定させ
落ち着かないときは紙に書いて思考を整理し
睡眠を最優先し、モヤモヤすることはカウンセリングで吐き出してみる。
その繰り返しを1年以上続けた結果、ようやく今チューイングの回数が減ってきた段階です。
現在も禁止食と許可食があったり、食べ過ぎたりする日はまだまだあります。
「二度とチューイングをしない」と言い切れる自信はありません。
完治したという実感はまだまだ無いし、ぶり返す可能性もあるし、この何年も続くかもしれません。
それでも今はいつまでも食べていたいとは思わないし、苦しくなると食べるのを辞めることができるようになってきました。
まとめ 摂食障害は病院に行くべき?
以上、私が通う摂食障害の通院&カウンセリングの実態をお伝えしました。
結論を言うと私は通院して本当に良かったと思うし、今でも心の大きな支えになっています。
薬のこともありますが、単純にカウンセリングの先生と話すのが楽しいんです(笑)
カウンセリングの先生は会話のプロ。
話していてモヤモヤ、イラっとすることはほとんど無いし、自分には無いモノの観方を教えてくれます。
摂食障害は気軽に人に相談できないし、理解してもらうのも難しい病気です。
最終的には、一人きりでの戦いになります。
そこに病院やカウンセラーの存在があるかどうかは、かなり重要なポイントになるのではないかと私は思います。
なお繰り返しになりますが、今回紹介した内容は私個人の体験談になりますので
「摂食障害なら誰しもカウンセリングに行くべき」と強制するものでは決してありません。
ピークの低体重はBMI16.0が1か月ほど続きましたが、これは摂食障害の中でも軽度なほうだと言えます。
人によっては病院に行くことがかえって負担になったり、今すぐ入院治療が必要な人もいるでしょう。
ご自分の状況を鑑みながら、今回の内容を参考にしていただければ幸いです。
「もっと具体的なことを聞きたい」という方は、私のツイッターのDMや、当サイトのお問い合わせフォームからお気軽にご連絡ください。
筆者ごまふのツイッター:@gomafufufu_0504
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